コンバージョン率とは、ある特定の行動を完了した人の割合を、その行動を行う機会があった全員のうちで示したものだ。完了した行動の数を、訪問者数やリード数の合計で割り、100を掛けて算出する。すべてのコンバージョン率には、明確な行動と明確な母集団が必要であり、そうでなければその数字には意味がない。
実務では、一つの経路に沿って複数のコンバージョン率を追跡する。訪問者はリードになり、リードはトライアルユーザーになり、トライアルユーザーは有料顧客になる。各段階にはそれぞれ固有の率があり、その率が低くなる理由もそれぞれ異なる。
例を挙げる。ある月に8,000人があなたのサイトを訪問し、240人が無料トライアルを開始した。これは訪問者からトライアルへの転換率3パーセントだ。その240人のうち36人がプランを購入したので、トライアルから有料への転換率は15パーセントとなる。訪問者から顧客への全体の転換率は、36を8,000で割った0.45パーセントだ。これは3パーセントに15パーセントを掛けても同じ数字になる。
創業者はこの数字を2つの点で誤って読み取りがちだ。第一に、どこかで読んだベンチマークと自社の数字を、その定義を確認せずに比較してしまう。「カートに追加」を測定するサイトと「支払い完了」を測定するサイトでは、報告される率は大きく異なるが、どちらも間違いではない。第二に、この率を唯一のレバーとして扱ってしまう。0.45パーセントの率を0.9パーセントに引き上げれば顧客は36人から72人に倍増するが、トラフィックを倍にしても同じ結果になる。どちらの方法が安上がりかは、割合ではなくコスト次第だ。
小さな改善が最も効果を発揮するのは、経路の最終段階だ。トライアルから有料への転換率を15パーセントから18パーセントに引き上げれば、同じ240件のトライアルから、追加の訪問を一切増やさずに、36人ではなく43人の顧客が生まれる。
