クロスセリングとは、顧客がすでに購入したものを補完する追加の製品を提案することだ。フライトに対する保険、スマートフォンに対するケース、会計ソフトに対する給与計算ソフトなどが例だ。アップセリングとは異なり、カテゴリー自体が変わる。顧客は同じものの上位版にお金を使うのではなく、新しい何かにお金を使うことになる。
測る指標は平均注文額、あるいは顧客あたりの売上高だ。ある自転車店が自転車を800ユーロで販売している。ロック45ユーロ、ライト30ユーロ、サービスプラン90ユーロを追加すると、注文額は965ユーロとなり、21パーセントの増加になる。しかも顧客を新たに見つけるための追加コストはかからない。購入者の10人中4人が少なくともロックとライトを購入するなら、月100台の自転車販売で3,000ユーロの売上が上乗せされる。
うまくいくかどうかは、タイミングと関連性で決まる。最適なタイミングは、顧客がすでに購入を決めている購入時、あるいは足りないものが見えてくる最初の使用直後だ。提案は、最初の購入によって生じた問題を解決するものであるべきだ。ロックは自転車を守る。ランニングシューズの脈絡のない提案はそうではない。
主な誤解は、クロスセリングとは選択肢を増やすことだという考え方だ。チェックアウト時に選択肢が増えると、通常はコンバージョン率が下がる。12個並べるのではなく、合う商品を1つか2つ提案すること。2つ目の誤解は、運用コストを無視することだ。追加の製品は1つ増えるごとに、在庫、返品、サポート対応、場合によっては新たなサプライヤー関係を増やすことになる。返品率25パーセント、往復の配送費が8ユーロかかる30ユーロのアクセサリーは、赤字になることもある。
追加の製品が、請求額だけでなく顧客の継続率を改善しているかどうかを確認すること。関連する2つの製品を購入した顧客は、より長く継続する傾向がある。乗り換えるには2つのものを置き換える必要が生じるからだ。この効果は、アクセサリー自体の利益よりも価値が大きいこともある。
