ロングテールとは、めったに売れない商品が数多く集まることで、少数のベストセラー商品よりも多くの売上を生み出す販売パターンのことです。デジタル商品や一つの中央倉庫のように、保管や流通のコストがほぼゼロに近い場合に機能し、年に2回しか売れない商品でも十分に置いておく価値があります。
二つの書店を比較してみましょう。都心の書店は棚のスペースが限られているため3,000タイトルしか置けず、売上の大半は数十点のベストセラーから生まれます。オンライン書店は20,000タイトルを扱います。上位50点のベストセラーはそれぞれ500部売れるため、合計25,000部です。残りの19,950タイトルは年間平均約1.5部ずつ売れるため、合計は約30,000部になります。めったに売れないタイトルの方がベストセラーより多く売れており、しかも誰も価格を比較しないため、値引き圧力も低くなりがちです。
このパターンには二つの条件が必要です。一つは、商品を保有するコストがほぼゼロに近いこと。デジタルファイル、プリントオンデマンド、ドロップシッピング、あるいは50店舗ではなく1つの中央倉庫といった仕組みです。もう一つは、顧客が希少な商品を見つけられること。つまり検索エンジンでランクされる検索、フィルター、レコメンド、カテゴリページが必要です。発見の仕組みがなければ、テール部分はデータベースの中にしか存在しません。
物理的な商品の場合は、保有コストを正直に確認してください。追加する商品一つひとつに仕入れ価格、倉庫スペース、写真、説明文、そして一度も売れないリスクが伴います。ある商品が20ユーロの在庫を抱え、年に1回、利益率8ユーロで売れるとすると、20ユーロの固定資本に対して8ユーロの利益を生みますが、そこから掲載コストを差し引く必要があります。それでも採算が合う場合はありますが、無料ではありません。
よくある誤解は、品揃えそのものを戦略だと捉えてしまうことです。1日200人の来店者しかいない店に5,000点の商品を追加しても、生まれるのは作業であって売上ではありません。
ロングテールは、アイデアと照らし合わせてチェックされるビジネスモデルパターンの一つであり、マーケットプレイス、コンテンツプラットフォーム、カタログ型ビジネスの自動生成された事業計画に登場します。
